野球少年の夢!今年も野球のバットを自分でつくるカスタムワークショップを実施しました!
今年も実施することになりました!野球少年が自身の手でバットをつくるという夢のワークショップです。
毎年多くの問い合わせをいただくこのバットづくりワークショップ。今回は、愛知県からお父さんとお母さんと一緒に野球少年がやってきました。
持ってきたバットはイチローモデル。
そして今回用意した材料はホワイトアッシュです。夏休みの工作として学校に提出&発表するということで、作るだけでなく、どんな木を使っているのかも発表できるように樹木の話から始めます。ホワイトアッシュは日本ではアオダモという樹種が一番近い木になります。トネリコ属ですが、非常に粘り強さがあります。
ツバキラボの駐車場にはシマトネリコという木が植えてあります。これもトネリコ属ですが、冬に雪が積もり、枝の先端が地面につくくらい重みでぐにゃっと曲がっても、折れたことがありません。そんな話をしながら、トネリコ属は簡単に折れない、粘り強さがあるんだよ、という話をしました。
現在ハードメープルのバットを使用する選手が多いなか、イチローは粘り強さのあるアオダモのバットを好んだといわれていますが、それが北米ですとホワイトアッシュと呼ばれています。そのイチローモデルと同じ寸法でバットを作っていきます。
まずは計測です。バットのどの位置がどれくらいの太さなのかを計測して、ゲージに書いていきます。
まずは角材を丸棒にしていきます。
機械にセットできるように中心点を書き込みます。
そして、木工旋盤で削り始めます。角を落として、丸くする。実は、これだけでかなり重労働です。子どもの体力のこと、そして初めてやる作業のことを思うと定期的に休憩を入れながらやったほうがいいとは思いますが、「疲れた?休憩する?」と聞いてもまだ続ける、と言います。毎年思いますが、彼らの根性はすごいですね。
丸棒ができたら、少しずつバットの形になるように細いところは細くしていきます。一番太いところはバットの先端で直径61mm、細いところは手で握る部分で23mm程度。ここまで細く削ると、本当にこんなに細くて大丈夫?という感覚になりますが、実際のバットはそういう寸法なんですよね。計測したその値を忠実に再現していきます。
はさんだ休憩はたった1回。
もくもくと削り続け、バットの形になってきました。
サンディング前にちょっとした凸凹は私が削ってきれいにしていきます。そして両端の形状を見本と同じように削っていきます。その時わかりやすいように見本となるバットを目の前で持って見せてくれていました。とっても気の利く子です。
そしてサンディングです。
この工程でバットがつるつるすべすべに仕上がっていきます。
そして、できたのがこちら。
最後に焼きペンでイニシャルを入れます。
最後、オリジナルのバットで構えてもらったら、さっきまで「子ども」と思っていた子が、とても大きく見えるくらい、立派なポーズをしてくれました。
最後は、しっかり頭を下げてお礼を言ってくれた彼。
とてもしっかりしているなぁ、と感心しました。
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