岐阜県関市板取で20年以上眠っていた未利用材を引き取らせていただきました。
「使われていない木材を引き取ってくれないか。」
と『中濃森林組合』さんから昨年12月にご相談があり、関市板取へ行ってきました。中濃森林組合さんは岐阜県関市や美濃市などの森林整備事業を行っています。
今回、回収させていただいたのは20年以上前に製材されたもの。以前は、板取の工場で茶托やお皿などを生産していたそうですが、20年ほど前に生産をやめられたということで、当時の材料がそのままの状態で眠ることに。とにかくたくさんあるので、一度見てほしいということで、行ってみるとその量に圧倒されました。様々な大きさで円盤状に切り出されたケヤキとトチが埃をかぶりながらも、きれいに整理された状態でストックされていました。
「こちらの倉庫を壊すことになり、誰か引き取ってくれる人を探している。引き取り手がなければ、燃やすことになる。」と中濃森林組合さん。ツバキラボも、なんとかしたい!という思いで、買い取ることにしました。
昨年12月に引き取り作業を開始しました。樹種と寸法を確認し、数も記録を取りながらトラックに積み込んでいきます。材料が眠っている2階部分は天井が低く、まっすぐ立てません。腰を曲げながら長時間作業。それを2階から降ろし、整理しながらトラックへ。なかなかの重労働です。ツバキラボスタッフ男性3人と中濃森林組合の方2名の計5名で半日作業して、やっと半分ほどが片付きました。
そして、年が変わり、取り壊しの期日が迫る中、雪が深くなる前にということで残りの半分を引き取りに。今回はツバキラボスタッフ3名のみでしたが、作業方法を工夫して半日で残り分を回収することができました。
最後に数を集計して、その数にびっくり。なんと7500個!すごい量です。
黙々と回収作業している間、かつてのこの地で、せっせせっせとこの材料を木取っていた人たち、その材料をお皿などに加工していた人たちのことに思いを馳せていました。この場所にどういう風景があったのか、この工房が閉まることになった時その人たちはどういう思いだったのか。
今回引き取らせていただいた材の活用方法はまだ決まっていませんが、当時の人たちからバトンを受け取った者として、新しい価値を生み出せるようアイデアを練っていきたいと考えています。
ツバキラボでは、木材の活用に関するご質問やご相談などは、随時受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
この記事へのコメントはありません。