ツバキラボ会員向け 木工旋盤「ホローイング講習」を実施しました!
12月2日にツバキラボ会員向けに「ホローイング講習」を実施しました。
ホローイングとは、中を空洞にくり抜くことをいい、木工旋盤では、壺や花瓶のような口や首が狭く、内部が広がるような形状の作品を作ることを挿します。一般的なガウジ系の刃物では肩の内側を削ることが難しいため、ホローイング専用の刃物が売られています。しかし、これらの刃物は扱い方や切削の考え方がが通常の刃物と多少異なるため、正しい理解が必要です。
ツバキラボ会員の中で、技術のステップアップや作る作品の幅を広げたいという要望をいただくようになり、今回のホローイング講習を実施しました。
今回、参加してくださったのは3名です。みな旋盤をはじめて1年~2年程度の方たち。
ホローイング講習に向けて作成したオリジナルのテキストやホローイングの専門書(海外書籍)を見ながらまずは座学で学んでいきます。
ホローイングツール(ホローイング専用の刃物)にも様々な形状があり、それらは時代と共に進化してきています。どれがどういう特徴を持っているのか、刃物メーカーはどういう考え方でツールを開発しているのか紹介しました。完璧なホローイングツールというのはありません。ですので、各ホローイングツールの特徴や違いををまずは知ることが大事だと思います。
座学の後、実際の実技に入ります。ホローイングツールをするにあたり、作品の大きさにもよりますが、特別な木工旋盤は必要ありません。
まずはツールに慣れるために口を狭めないオープン形状のものを削ります。ツールレストの高さ、ツールの当てる角度、構え方、動かし方、ひとつひとつ確認しながら、慣れていきます。さらに各ホローイングツールを交互に使いながら切れ方の違いを体感して、実感を伴いながら経験値を上げていきます。
その後、ホローイング作品にチャレンジします。今回は、伐採したばかりのナンキンハゼを材料に花器を作ることにしました。生木なので多少の重さはありますが、直径12cm、高さ25cm程度の大きさで、1馬力の旋盤でも扱えるほど良いサイズです。
外形を削った後、ホローイングツールに替えて、削り進めます。前半で各ツールの削る感覚を体験しているので、この時点では参加者それぞれ相性というのがわかるようになってきました。それぞれのペースで削り進めていきます。
1日でこの作品作りは終わりませんでしたが、別日に会員の皆さんが最後まで仕上げ、作品を作り上げることができました。
ホローイング講習は、今後も会員向けに開催したいと思いますが、一般向けにも実施することを検討しています。その際には、ぜひ参加いただけると嬉しいです。
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