学校机を卒業記念のブックスタンドに!小学校でワークショップを行いました。
3月14日(木)、学校机からブックスタンドを組み立てるワークショップを今年も行いました。美濃加茂市山之上小学校で毎年行っている「アベマキ学校机プロジェクト」の一環です。
アベマキ学校机プロジェクトとは
岐阜県美濃加茂市の里山に群生するアベマキを、地元の小学校の学校机の天板に活用するプロジェクト。
2014年、当時岐阜県立森林文化アカデミーの教員だった代表和田が、美濃加茂市から「資材にするのが難しい、地元のアベマキを活用したい」と相談を受け、企画立案したことが始まりでした。
小学校5年生の冬に伐倒の見学から始まり、それから1年間かけて、丸太の製材、机の天板の制作を見学・体験します。最後に自身が使ってきた机の天板を新しい天板に取り換え、翌年の新1年生に贈呈します。受け取った新1年生はそれを自身の机として6年間使い、最後に6年間使われた学校机の天板は、ブックスタンドにリメイクし、卒業記念品としてプレゼントされるのです。
これを毎年行うことで持続的な里山整備と地元の里山への思いをつないでいます。
そしてついにこの日は、ブックスタンドを組み立てる日。今回はその様子を紹介します!
まずは開封から!自分の机が、ばらばらになって手元にやってきたので、「すごい!」とみんなワクワクしていました。
説明書をよく読んでパーツを見比べながら、ペアで協力して組み立てていきます。
教室をまわっていると、落書きのあとがのこっている子のものを見つけました。「天板に傷があったからそこからガガガーって付けた鉛筆のあと。たぶん3年か4年生の時。」と言っていてほほえましかったです。
完成品は、板を動かして長さを調節できる仕様です。中には、「全然動かない!」と苦戦する子も。「たぶんネジを締めすぎたんだよ」「こうするとやりやすいよ」とアドバイスしあっていました。試行錯誤しながらも皆楽しそうで、この時間が思い出になったらいいなあと感じました。
2時間ほど作業して、最後は思う存分やすりがけをして完成です!
授業の終わりには、5年生のときに伐採した木で作られた、名前入りのストラップをお渡ししました。友達と見せあいっこして嬉しそうでした。
感想の時間には、「美濃加茂の木を使った机は山之上小学校にしかないから、このブックスタンドを大切に使いたいです」と発表してくれて、胸がいっぱいになりました。
この「アベマキ学校机プロジェクト」が始まり今年で8年。これまでの卒業生の中には、アベマキ学校机プロジェクトを通して林業や里山に興味を持ち、農林高校や岐阜県立森林文化アカデミーに進学し、地元の森林組合に就職した子もいました。これからも、自分が生まれ育った地域の環境を、次世代に繋いでいく子どもたちが育ってくれることを願っています!
最後に、Youtubeにて学校机の加工の様子を公開しています。よろしければご覧ください。
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